下條村~奇跡の村 雨中行脚(慕情編)

魂を込めて邂逅編(前編)を書きあげた私。

ブログ担当者からの「文字ばっかり」とのクレームだって気にしません。

写真だけならインスタグラムで充分でしょう?ブログですから!

それに、

(下條村には)写真には写らない美しさがあるから。

☝今回のキーワードです。覚えておいて下さい。

 

 

副村長さんとの待ち合わせで、下條村役場にやって参りました。

写真は正面玄関のみですが、山あいの道の先に静かに佇む、実に立派な役場でした。

 

下條村観光協会さんの画像を勝手に拝借しました。晴れた日はこんな感じみたいです☟

(見るからに自然豊か!!のどかで静か!!安らぎ!!癒し!!)

画面中央の立派な建物が下條村役場です。

【下條村観光協会さんのホームページはこちら】 ☞ http://shimojo-kanko.jp/

 

役場に入ると、急にお仕事感が強まり、若干緊張し始める私とY子さん。

そもそも、副村長さんは我々を覚えてくださっているのだろうか?という疑念も持ち上がります。

奥のお部屋に通されると・・・・

「まちてん2017」以来の再会です。

宮島 俊明副村長が笑顔でお出迎え下さりました。

ご無沙汰しております!

早速、色々とお聞きしてみたいと思います。

 

※ここからはインタビュー形式になります。

Q:『そばの城、立派ですね。おろし蕎麦を頂きました。親田辛味大根は下條村の名産ですよね?』

宮島様:『下條村の親田地区で作られている大根です。下條村の、というより親田地区の特産品ですね。 親田の土壌でないとあの辛味が出ないんです。土ですね。』

Q:『五平餅も頂きました。あの何とも言えないタレが美味しいですよね。』

宮島様:『クルミやゴマなど、地域やお店によって入るものが違うのも面白いですね。』

Q:『下條村という名前はかなり認知度が高いと思います。奇跡の村と呼ばれる理由は何ですか?』

宮島様:『なんといっても高い出生率と健全な財政です。下條村はこんなに小さい村ですが、過疎地域指定はされていません。高齢化に伴い人口の推移は減っていますが、合計特殊出生率は2.03です。』※2016年度全国平均1.44

Q:『下條村の取り組みはどのようなものがありますか?』

宮島様:『まず、子育て支援の充実です。例えば、高校生までの医療費を無料にしたり、出産祝金の支給、保育料の引き下げや多子世帯では保育料を無料にしています。その他にも入学祝の支給、給食費補助、子育て相談の窓口設置、多子世帯の育児支援などを行っています。』

Q:『お聞きする限りで、かなり充実しているように感じます。』

宮島様:『それだけではありません。住宅施策も充実しています。若者定住促進住宅として村営のマンションを村内に何棟も保有しています。家賃相場は近隣の半額です。例えば、駐車場付き2LDKで3万円台前半ですね。』

Q:『安いですね・・・それだけで引っ越したくなります』

宮島様:『飯田市まで車で20分程度ですから、ベッドタウンとしても機能的です。その他にも住宅用地の補助金や移住奨励支度金など、全国の自治体と比較してもかなり手厚いと思います』

Q:『そのお金はどこから出てくるのですか?財政が悪化しそうですが・・・』

宮島様:『前村長の奮闘から始まるお話ですが、資材支給事業を展開しています。これは、村が日常生活に密着した生活道路の舗装や水路の整備などの作業を村民の皆さんの手で実施して貰い、住民同士の手で村を作るというプロジェクトです。建設資材を業者にお願いすると4~5倍はかかります。ここで生み出した資金を子育て支援に回しているんです。』

Q:『その取り組みが住民の皆さんに定着するのが難しいように思いますが?』

宮島様:『最初は反対意見が大多数でした。特に業者さん。ですが、前村長の努力によって、今では資材支給事業が定着しています。相互扶助の精神ですね。』

Q:『奇跡の村の実態が分かってきました。下條村のモデルは過疎指定の地域にとって目から鱗がこぼれるようなお話だと思います。』

宮島様:『実際、各自治体向けにセミナーをやっています。また、自治体関係者の視察も多いです。』

Q:『弊社も決済インフラのセミナーを企画していますので、是非、ご一緒させて頂く機会がありましたらお声がけ下さい。お忙しいところ、ありがとうございました。』

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私は、宮島副村長にお話を伺っている間に思ったんです。

『地方創生』のゴールとは何かな?と。

観光事業や地域商社は大切です。人を集めてお金を落として貰えば地域が潤いますから。

でもね、考え方の優先順位が変わりました。

ゴールは、『地域に住む人を増やし、豊かに暮らして貰う』という事だと気付いたんです。

その先に、地域の方が豊かに住まうの施策として観光や特産品PRがあって、ルミーズの決済インフラはそのお手伝いをする為の物なんだと。

自分の立ち位置を考えさせられましたし、私たちルミーズにも地域の為にできる事があると確信しました。

下條村の写真には写らない美しさの一部は、『移住者への配慮と健全な財政と相互扶助の精神』ですね。☜☜☜

前編とはノリが異なりますが、これが本来の私です。

宮島様、本当にありがとう御座いました。とても勉強になりました。

帰りがけに金田村長にもお会いできました。お忙しいところにお邪魔して申し訳ありませんでした。

 

ここで、わがままな私は「村内で、雨の日でもフォトジェニックな場所に案内して欲しい!」と無節操なお願いをしました。

すると、役場一のイケメン三村さんに役場の車でご案内頂ける事になり、下條村の方の温かいお心遣いに痛く感服しました。※三村さんとの3ショットどころか、ソロショットも撮影していない私とY子さんの取材力については温かいお心でお許し頂きたく・・・・

三村さんを一目でも見たい方は、下條村を訪ねてみては如何でしょうか。

※三村さん、ハードルを上げてすみません・・・

 

さっそく最初の目的地へ・・・・

 

国の重要文化財、大山田神社なんですが、普通の取材者だと写真を入れて「雰囲気が良い」とか感想を書くと思うんです。でも私は道中の景色と大山田神社を見て思ったんです。

森が綺麗・・・・

え?普通以下の感想じゃん?と思われました?

私の言う森とは、後から植林されたり、目的があって作られた森ではなく、元々、そこにある森が綺麗に残っている場所が多いという事なんです。

私:「下條村って、立派な樹が多いですね。林業は盛んではなかったんですか?」

三村さん:「そうですね。昔から林業は盛んではないです。」

私:「だから立派な樹が残っているんですね。森が美しいです。」

 

大山田神社は、ただ雰囲気が良いだけの神社では無かったです。

完全なパワースポットでした。

パワースポットか否か、それは現地に行かないと分からないですよね?

是非とも行ってみて下さい。

私、来年の初詣は大山田神社に行きたいです。☜本音

樹齢800年のご神木からパワーが貰えます。

この見事なストラクチャとコントラスト。雨で陰影が濃くなって、こういった老木の美しさが際立ちます。

私一人だったら、1時間はここでぼーっと過ごせますね。

Y子さんもパワーを享受していますね。背中からいい雰囲気を出してます。

背中で語れるレアな方です。

 

4月の祭礼では珍しい獅子舞が見られるそうです。

滞在時間は短かったですが、ここに居ると時間の感覚が無くなります。

私は普段、東京のオフィスに常駐しています。東京では時間の感覚が鋭くなります。

信号が切り替わる事で車の走りだす間隔や、ホームに出入りする電車の間隔、人々が足早に歩く靴音の間隔、ドアの開閉音やエレベーターの駆動音が伝えてくる流れる時間などなど・・・東京にいる私は、視覚と聴覚に支配されて生きています。

動く物やその音、それらの一部に私が存在する感覚です。ですから、普段の私は大河に落ちた小さな葉っぱのように、時間に揉まれて生きているように感じています。

ですが、ここには雨と時折吹く風、それに揺られる木々の枝葉くらいしか、私に時間を意識させる物が存在しないんです。

時間から解放された時、普段から時間に縛られている人はどうなるでしょう?

孤独を感じるんです。

それは、自分が自分である事を再認識する良い意味の孤独です。もっと詳しく言うと、自分をもっと見つめ「ノリダー、もう行くよ!」

Y子さんが呼んでいますので、私の心象はここまで。

 

写真には写らない美しさの一つが「ゆっくり過ぎ、止まっているようにすら感じる時間の流れ」です。☜☜☜

 

 

下條村の由来、下條氏の菩提寺である龍嶽寺にもお邪魔しました。

普通、雨って写真に写りにくいのですが、写ってますね・・・・

お庭が綺麗でしたので、Y子さんに歩いて貰ってパシャリ(表現が古い)

今になって思えば、Y子さんの青い傘って、なんか品があって良いですね。ここで私のビニール傘とかだと興ざめしますね・・・

 

 

三村さんの情報ですと、春になれば、こちらの桜が凄い事になるそうです。

春待ちの 雨に打たれし 山桜 (詠み人:私)

 

 

龍嶽寺を後にして、今は何も無い蕎麦の畑を通りすぎ、やや標高が高い地域に連れていって貰いました。

何もない。

って思うじゃないですか?

何も無い訳じゃないんです。刈り取られた後の蕎麦が風景の一部に風情を与えていました。ミレーの絵画に出てきそうな雰囲気ですね。

また蕎麦の白い花が咲くんですね。あたり一面に。綺麗だろうなあ。

 

果実酒特区に認定された地域にある【カネシゲ農園】さんに伺い、ふじりんごのシードルをお土産に購入しました!!

私、シードル大好きなんですよ。

見かけによらず、ガレットが好物でして、ガレットにはシードルが付き物ですよね。

昨年の醸造分はもう在庫が少ないそうで、ぎりぎり間に合いました!

こんなにシードルを愛する私ですが、本社の皆さんへのお土産という事で、一口も飲めないまま東京にトンボ帰り。

以下、本社にてシードルを飲んだ方々のコメントです。

「リンゴの香りが爽やか。」
「飲み口はスッキリとした印象でした。」
「強い甘みは良い意味で無く、飽きずに常飲できる飲み物だと感じました。」
「ラベルのセンスも良く、お酒を飲める方へのプレゼントとして最適だと思いました。」

上々の感想ですが、やはり私が飲んで、どんなガレットに合うとか、うんちくを言いたかったです・・・・それを言ったら、下條村に美味しいガレット屋さんが欲しいです。蕎麦が名産という事もありますし、こちらのシードルと組んで最高のおもてなしが可能になるような気がします。(個人的な欲求を抑えられない中年男性より)

 

三村さんには、雨の中で本当にお世話になりました。(写真はないですが・・・)

ありがとう御座いました!!

副村長さんにお土産を渡し忘れて村役場に戻り、これ以上ご迷惑を掛けられない三村さんとお別れしてから、再び二人で村内をドライブしました。

 

氷混じりの天竜川。これはきっと諏訪湖は凍っているんじゃないかな、なんて思っていたら、先日、御神渡りのニュースを観ました。

夕方になり、気温もどんどん下がります。

それでも南信は東信よりも比較的暖かく、暮らしやすそうなイメージですね。

トイレに行きたくなったY子さんを連れ、急いでそばの城に戻る事にしました。

 

 

ですので、ゆっくりできず、峰竜太さんのご実家も盗撮するような形で通り過ぎる事になってしまいました。峰さん、すみません・・・・

 

 

そばの城に戻ると、城の横にあった「うまいもの館」さんにお邪魔し、更なるお土産を物色しました。

The ご当地!!という感じで、私は好きです。

 

生産者さんの名前が入った干し柿。

Y子さんは干し柿が好きだそうで、どれにするか迷いに迷っていました。

私、干し柿はそんなに好きでは・・・というより、大昔に食べたきりで、どんな物かも忘れていました。

 

「はい、ノリダー、つまみ食い!」

 

うっま・・・

干し柿、うっまい・・・・(語彙力)

写真には写らない美しさの一つが「干し柿(もちろん干し柿以外も)美味い!」です。☜☜☜

干し柿って、俗に言うドライフルーツですよね。ドライフルーツだと考えると、食材としてのポテンシャルは実に高い気がします。恐らく、和菓子のみならず、洋菓子にもっともっと使える食材だと思うんです。

干し柿、恐るべし・・・・

 

「これが渋柿だったなんてねぇ・・美味しいよね?」

Y子さんも満足そうな顔でつまみ食い。

 

「じゃあ帰ろっか。ノリダー安全運転でお願いね!」

 

どんど焼きで焼いて食べるこの繭型のお餅、この正月飾りって何て言うんでしたっけ?

私、小学校の頃を思い出しました。

手をべたべたにしながら、家族で飾り付けしましたね。

今は亡き祖父・祖母の顔が思い浮かびます。

「たーちゃん、もっと小さく作らなきゃだめずら」

この正月飾りって、何て名前でしたっけ?

写真には写らない美しさの一つが「昔を思い出す心象風景が満載」ですね。☜☜☜

 

私、下條村を訪れて良かったです。

派手なアトラクションがある訳ではないですし、雨で自慢の景色も見れませんでしたが、学ぶ事が多かったし、晴れていたら逆に見落とす風景もあったでしょう。

下條村の皆様、本当にありがとう御座いました。

別の季節に再訪したいです。

 

最後に、私が眠気に襲われないよう、帰りの車中でずっと話し掛けてくれた優しいY子さん、一日お付き合い下さり本当にありがとう御座いました。

ただ、私が1ミリも写真に残っていない責任はY子さんにあるとだけ言わせて下さいね。

 

最後までお読みくださった方、ありがとう御座いました。

またいつの日か・・・・

 

 


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