駒ヶ根・千畳敷カール~白銀の絶景を求めて~(前編)

1900年代初頭に活躍したイギリスの登山家、ジョージ・マロリー。
「なぜ、あなたはエベレストに登りたかったのか?」という問い対し、彼はこう答えたという。

 

「そこにエベレストがあるから」

 

日本アルプスの山々をはじめ、あまたの山岳を有する長野県。
えぶえぶ選部でも、これまでに八方尾根でのアクティビティや美ヶ原の絶景など様々な山の魅力をお届けしてきました。
しかしそれらは、すべて夏の山。

 

今回我々は、いよいよ冬山へ挑戦することとなりました。

 

3月とはいえ、標高2500mを超える山々はまだまだ冬景色。
春の気温に近づき、雪崩が起きやすくなる季節でもあります。
熟練の登山家でも気を抜けば事故となりかねない危険な領域に、まともに登山もしたことのない素人が不用意に足を踏み入れれば、下手したらケガでは済まないかもしれません。

 

しかし、それでも我々は挑みます!

「信州の魅力を全国の皆さんに届けたい」

この一心で、危険を顧みず今回のミッションに挑戦することを決心しました!!

 

 

 

 

 

 

ロープウェイで。
安全に。

 

 

えぶえぶ選部では、これからも安全で快適な旅を提案して参ります☆

 

 

というわけで、南信(長野県の南部)の皆さん。
大変長らくお待たせしました。
えぶえぶ選部、満を持しての南信の旅でございます!(拍手)

 

今回巡るのは

駒ヶ根(こまがね)!!

 

「アルプスが二つ映えるまち」という市のキャッチフレーズのとおり、中央アルプスと南アルプスの両方を望める駒ヶ根市。
かつて市名を「中央アルプス市」へ改名しようとした程に、アルプスが推しメンの駒ヶ根市。
その中央アルプスの絶景を見に、この日誕生日を迎えたO池と、翌々日に誕生日を迎えるT氏の誕生日コンビで行ってきます。

 

今回の旅のプランはこんな感じ。

8:30  小諸駅 発
↓ 一般道と中央道で駒ヶ根へ
10:30 アクアロマン駒ヶ根園(兼 昼食)
↓ いちご狩りを楽しむ!
12:00 菅の台バスセンター
↓ バスとロープウェイを乗り継いで1時間
13:15  千畳敷カール
↓ 標高2612mの世界へ・・・
14:55 千畳敷駅
↓ バスとロープウェイで下山
15:30 光前寺
↓  霊犬 早太郎伝説の寺院
18:00 きらく(夕食)
↓ 駒ヶ根名物を堪能!
20:30 小諸駅 着

さすがに南信、小諸からだと移動でそれなりに時間を費やします。
乗り物移動が多いので、歩数はあまり稼げないかも。

 

早速、車で一路駒ヶ根へ。
小諸から車で約2時間。

山へ行く前に、まずは中央道駒ヶ根ICを降りてすぐの場所

 

 

最初の目的地「アクアロマン駒ヶ根園」さんです。

【 アクアロマン駒ヶ根園 】
住所:長野県駒ヶ根市赤穂3440
ウェブサイト:http://www.aquaroman.com/

 

こちらでは、水耕栽培で育ったいちご狩りを楽しむことができます。

水耕栽培なので、土汚れなどがなくとても清潔。
お子様でも安心です。

 

この日のいちごは3種類。


甘くとても良い香りが特徴の「かおりの」

 


ジューシーで酸味が少なめの「章姫」

 


そして、酸味と甘みのバランスがよい「紅ほっぺ」
でかーーい!!
スーパーで見るのと全然ちがーう!!
これだけで来た価値があるかもしれない。

 

さてさて、早速いちご狩りを堪能しましょーーーーー!!!

 

 

・・・ここできっと女性陣なら

 

 

「ヤダー、この章姫チョー甘いんですけどー!!」
「このかおりの、マジ香りヤバくないですか~♪」
「こっちの紅ほっぺ、チョベリグー!!(死語)」

とか言いながら、キャッキャと楽しむことでしょう。

 

しかし今回は34歳になったばかりと、間もなく39歳になるおっさん2人。
肩寄せ合っていちご狩りしてたら、それだけで身の毛もよだつ怪談話になりかねません。

 

ここはひとつ、少しストイックな楽しみ方をしようじゃないかと。

 

いちご狩りの料金は一人1,600円。(時期により変動あり)
プラス100円で練乳をつけることもできます。

 

よし、どうせなら元を取ってやろう。

 

スーパーで売ってるいちご1パックが安いもので350円とすると5パック食べればOK。
1パック10個入ってるとして、計50個。

 

うん、一人50個食べよう!!!

 

そもそも、旅のプランを見返してみると

10:30 アクアロマン駒ヶ根園(兼 昼食
↓ いちご狩りを楽しむ!

「兼 昼食」という文言が・・・。
どうやら会社もストイックな楽しみ方をご所望のようで。

 

「いちご『狩り』なんだから、これはハントだ!おれたちはハンターなんだ!!」

世迷いごとで無理やりテンションを上げつつも覚悟も決まったところで、おっさん2人のいちご狩りの火蓋が切って落とされたのであります。

 

 

「欲張ってそんな大きいいちごばっか食べてたら50個もいかないっすよ!」
「そっちこそ、その辺に落ちてるいちごのヘタ拾って、かさ増しとかするなよ!」

などと醜い言い争いをしながらいちごを必死にむさぼるおっさん達を見ても仕方ないので、代わりにおいしそうないちごや可憐ないちごの花などをお楽しみください。

 

 

 

 

ハウス内なので、この時期でもポカポカで快適に楽しめます。

 

受付ではいちごの販売も。
地方発送も対応しています。

 

そんなこんなで、制限時間の45分が終了。

成果を確認すべく、律儀にいちごのヘタを数える、自称いちごハンターズ。
結果はというと・・・

T氏 40個

残念!!届かず!!!
ただ、当の本人は「甘い大粒の紅ほっぺを腹いっぱい食えた」とご満悦の様子。

 

 

O池 53個!

最終手段「小粒deラストスパート」を繰り出して、なんとか数だけは50個超えました!
これだけビタミンC摂ったんだから、明日はきっとお肌ツヤツヤ。
女子力アップしちゃったらどうしましょ。

 

 

なんだかんだでそれなりにいちご狩りを楽しんだ後は、いよいよ中央アルプス「千畳敷カール」へと向かいます。

いちご狩りのアクアロマン駒ヶ根園駐車場からも望める中央アルプス。
山頂付近まで天気は良さそう。よしよし。

 

千畳敷カールへの行き方についてですが


―  引用元『信州駒ヶ根ガイド

途中の駒ヶ根高原からは、自然保護のため許可車両以外の乗り入れは禁止されています。
今回我々も、「菅の台バスセンター」から「しらび平駅」までは路線バスに乗り、更にロープウェイで千畳敷へ向かいます。

 

というわけで、車で「菅の台バスセンターへ」移動。

バス乗り場のすぐ隣にあるきっぷ売り場で、「菅の台バスセンター」⇔「千畳敷駅」のバス・ロープウェイ往復券(3,900円)を購入。
暖かい季節になると、このあたりも登山客や観光客でかなり賑わうそうです。

 

程なくしてバスが到着。

今回お世話になったバス。
シャトルバスではなく、地元の方も利用する路線バスになります。
とはいえ、主な利用者は観光客でしょうけど。
早速乗り込んで、まずはしらび平駅を目指します。

 

 

標高850mの菅の台バスセンターから1662mのしらび平へ向かうだけあって、さすがにかなりの山道。

 

 

携帯の電波など当然のように入らず

 

 

滝も凍ったりします。

 

ローギアで唸りを上げながら、ヘアピンカーブを次々と曲がってゆくバス。
右に左に体が揺さぶられて、さながら何かのアトラクションのよう。

 

そんな中、突如として録音音声の車内アナウンスが。

 

「このあたりでは、鹿や猿の親子連れの姿を頻繁に見ることができます。また、カモシカ、熊、オコジョなどの野生動物も数多く生息していますので、運がよければ姿を見せてくれるかもしれません」

えっ、何このアナウンス?ジャングルクルーズですか??

 

路線バスってこんなアナウンスするんだっけ!?
次の停車駅を淡々と知らせてくれるだけじゃないの!?

 

軽いカルチャーショックに見舞われていると、今度はバス停でもないのにバスが停車。
そして今度は運転手さんによるアナウンスが。
「そこの崖にカモシカがいますねー」

 

なんだって!これはシャッターチャンス!!!
慌てながらもカメラを構えてパシャリ。
その姿、しっかり捉えました。

 

 

 

 

 

・・・え?ああ、うん。わかりますよ、ええ、なんとなく仰りたいことは。

「まず、これはカモシカなのか否か」とか、そのレベルからの話でしょ?
「これは顔なのかケツなのか」とかって話でしょ?
バスの運転手さんもせっかく1分弱停車してくれたのに、これしか撮れなくてすみません・・・。

 

 

参考までに、ちゃんとしたカモシカの写真はこんな感じ。


―  出典『ニホンカモシカ – Wikipedia

 

なるほど、これでわかりました。

 

 

我々が撮ったのは、どうやらケツですね・・・。

 

 

・・・もっといい写真が撮れるようにがんばります!

 

 

そんな感じで、車中を思いのほか楽しみながら30分ほどで、しらび平駅に到着!
ここでロープウェイに乗り換えです。

 

 

 

――標高が高くなると伴に徐々に深まる雪化粧。
次回、皆さんを白銀の世界へお連れします。

つづく

 

 

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