戸隠 ~いにしえの道を巡る~(前編)

 

パワースポット

パワースポット(power spot)とは、地球に点在する特別な“場”のこと。 エネルギースポット、気場とも言う。
― 出典『パワースポット – Wikipedia

 

忙しない現代社会、私たちの日常にはストレスの要因が溢れています。

様々な人間関係
仕事上のトラブル
心身の悩み
聞き慣れないカタカナ語
勝手に再起動するスマホ
変な風に巻きついてなかなか取れないサランラップ
などなど・・・。

 

そんな生活に疲れきっている貴方。
ご安心ください、パワースポットのエネルギーが貴方を助けてくれます。
さあ、こちらの石をお買い上げいただければ、いつでもパワースポットのエネルギーを・・・(違)

 

というわけで、今回はルミーズが在る東信地方(県東部の地域)を飛び出して、初の北信(県北部の地域)の旅。

 

県内随一のパワースポット

戸隠へようこそ

長野市 戸隠(とがくし)です。

 

日本神話の岩戸伝説は、皆さんご存知かと思います。
天照大神が拗ねて洞窟を岩戸で塞いで引き篭もっちゃったところを、天手力雄命(たじからをのみこと)が岩戸をブン投げて天照大神を引きずり出してめでたしめでたしというお話です(適当)
このときの岩戸が飛んできて出来たのが戸隠山と言われています。
自然豊かな戸隠はかつて修験道の霊場だったそうで、「奥社(本社)」、「中社」、「宝光社」、「九頭龍社」、「火之御子社」の5社からなる「戸隠神社」には前述の「天岩戸開き」の神々が祀られています。

 

そんな今回の旅のプランはこんな感じ。

10:00  長野駅 発
↓ 車酔い注意!車で山道を約1時間
11:00 戸隠観光案内所
↓ まだまだ上る!車で山道を約20分
11:25 鏡池
↓ ちょっとだけ下る。車で約15分
12:10  宝光社
↓ 戸隠古道を歩く!徒歩で約30分
12:35 中社
↓ 参拝したら昼食!徒歩で約5分
13:15 うずら家(昼食)
↓ 食ったら歩く!徒歩で約30分
14:30 奥社参道入口
↓ ひたすら歩く!徒歩で約40分
15:15 奥社
↓ まだまだ歩く!徒歩で約40分
16:25 奥社参道入口
↓ 下山!車で山道を約1時間
17:30 長野駅 長野県長寿食堂(夕食)

今回は歩きます。しかも山道を。ダイエッター必見です。
かつての巡礼の道「戸隠古道」を歩いて戸隠神社5社を巡り、運気をアップさせようという魂胆です。
そして戸隠といえば、信州の中でも蕎麦処として有名。
戸隠に行くからには、「戸隠蕎麦」を食べない手はありません。
自然のエネルギーを体中で浴びまくりながらとことん歩いて、食うもんは蕎麦。
この上なくヘルシーな旅が始まります。

 

早速、長野駅を出発して車で小一時間。
最初の目的地は、「戸隠観光案内所」

戸隠観光案内所
・・・閉まっとる。
初っ端からこんな感じですか。

 

調べてみたら、営業は土日祝祭日とのこと。(この日は平日)
でもご安心を!
平日でもすぐ隣の戸隠商工会館の受付で対応していただけます!

 

こちらに来た目的はコレ。

拓本集印帳

戸隠古道歩きのマストアイテム「拓本集印帳」(¥500)

簡単に言ってしまえばスタンプラリーの要領で、古道の各所に設けられているポイントで拓本をするための台帳です。詳しい使い方は後ほど。

 

拓本集印帳の地図

拓本のポイントは全部で30箇所ですが、今回はそのうち、赤丸で囲った16箇所の拓本を目指します。20番だけは車ですが、その他は全て徒歩です!

というわけで、まずはその20番「鏡池」へ。

 

 

鏡池

雄大な戸隠連峰のシルエットを鏡のように映し出す鏡池。
かつて猿飛佐助が修行した地とも言われています。
非常に穏やかな水面を眺めながら、周りの山々から優しく耳に届いてくるのは小鳥のさえずり。
かなりの癒しスポットです。

 

ところで、この風景どこかで見たことありませんか?
大河ドラマをご覧の方なら、ピンときたはず。

真田丸オープニング(C)NHK
―  出典『大河ドラマ 真田丸』 (C)NHK

そうです!大河ドラマ「真田丸」のオープニングの一番最初に出てくる風景。
これこそ「鏡池」なんです。
写真のアングルもバッチリ揃えて撮ってきましたよ!

かつて猿飛佐助も同じ風景を見ていたのかなぁなどと、真田丸で佐助を演じている藤井隆氏の顔を思い浮かべながら、いにしえの時代に思いを馳せるのでした。

 

さてさて、先ほど購入した「拓本集印帳」がここで登場します。
戸隠古道の各ポイントには

拓本用の石柱

こんな風に拓本用の立派な石柱が設置されています。
御影石かな?コレ。
なかなかお金掛けてます。

 

拓本に使うのは、拓本集印帳に同梱されている

クーピー

クーピー!!
懐かしい!
個人的に小学校以来の再会です。

 

このクーピーを使って
拓本
石柱のこの部分に拓本集印帳をあてがって

 

シャカシャカシャカ・・・

*シャカシャカシャカ・・・*

といった具合に拓本してゆきます。

 

で、できたのがコレ

拓本・・・

・・・今、汚っねーとか思ったでしょ。
「きっと大雑把な人だわ、この人とは結婚できないわ」とか思ったでしょ。
いや、違うんですよ。
不器用とかじゃないんですよ。
石柱の横に拓本する部分があるから、縦になるんでシャカシャカしにくいんですよ。

 

とにかく!記念すべき最初の拓本ゲット!!
次はいよいよ、今回の古道歩きの出発地点「宝光社」へ向かいます。

 

鏡池から車でおよそ15分。
宝光社の鳥居
戸隠神社5社のうち、麓から登ってきて最初にある「宝光社」に到着です。
技芸、裁縫、縁結、安産、厄除けなどの神とされる天表春命(あめのうわはるのみこと)が祀られているこの神社。
ここからは徒歩で戸隠神社5社全てをお参りします。

 

鳥居をくぐると早速出てくるのが
宝光社の階段
270段の階段・・・。
初っ端から筋持久力とモチベーションが試されます。

 

宝光社の狛犬
「日ごろ運動不足のお前ごときが登れるのかね?」
狛犬も不敵な笑みを浮かべております。
舐められたもんです。

 

高々270段、ウォーミングアップには丁度良いわい!!

 

 

 

 

 

 

 

息も絶え絶えに意気揚々と階段を上った先に
宝光社社殿
宝光社の社殿!
5社のフロントを務めるだけあって、拝殿の周りに見事な彫刻が施されています。
こちらの彫刻は、江戸時代生まれの宮彫師 北村喜代松によるもので、龍・鳳凰・麒麟・唐獅子牡丹・象の木鼻・十二支などが施されているとのこと。
お社全体とマッチして、なんだかとっても厳かな雰囲気。
周りの静けさも相まって、心が洗われる気がします。
ということで、まずは1社目を参拝。

 

社殿の横に行くと、今回歩く古道「神道」の入り口が。
神道入り口
ここからが山道の散策となります。

 

その前に、まずは神道入口のすぐ横にあった石柱で宝光社の拓本!
拓本
今度は少ーし丁寧にやってみましたよ!
というわけで2箇所目の拓本、6番「宝光社」ゲット!!
うん、順調順調。

 

ではでは、いざ神道へ。
大自然の中を歩きましょー!
神道

 

 

―― いよいよ始まる山道の散歩旅。
順調かに見えるこの旅だが、実は大きな過ちを犯していたことに、この時はまだ気づいていない・・・。

つづく

 

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