神秘の原生林/白駒の池 コケとの出会い観察ツアー

暑い~~。毎日とにかくあついーー!!
なんかすずしくなるようなイベントはないのかなぁーー!!!
と、日々心の中で叫んでいる担当Kの心を読んだかのように今回の旅の指令は言い渡されたのだった。

「標高2,000メートル、白駒の池のコケ観察に行ってきて」

今年は7月~9月の期間、JR東日本と長野県が連携し、

「信州ディスティネーションキャンペーン」(以下信州DC)

という一大キャンペーンが展開されています。
それにともない、白駒の池であの吉永小百合さんが「JR 大人の休日倶楽部」のCM撮影をしていったというではありませんか!

http://www.jreast.co.jp/otona/tvcm/shirakoma.html

CMの撮影地点を探して、吉永小百合気分を味わうのも目的です。
というわけで今回の旅程はこちら↓

09:00 小海線 八千穂駅 集合
09:05 八千穂駅 出発
09:45 白駒の池駐車場 着 
10:00 白駒の池 コケとの出会い観察ツアー 
↓ガイドさんと白駒の池遊歩道を散策
12:00 白駒の池周辺 青苔荘 着
13:00 アルペンローズ 着
↓ おいしいパスタをいただく
14:30 八千穂駅 にて解散
お疲れさま!

今回の旅は夏バテぎみのアラフォー男子二人、私KとT氏が涼しい高原の旅をお届けします。

さてさて、まずは「白駒の池」というのはどこにあるのか、どんなところかを確認しましょう。

白駒の池(しらこまのいけ)は、長野県南佐久郡佐久穂町と小海町との境(境界未確定)にある池。北八ヶ岳のふもとの八千穂高原にあり、紅葉の名所として知られる。(中略)
池の大きさは面積0.11平方キロメートル、周囲長1.35キロメートルで、標高2,000メートル以上の高地にある湖としては日本一である。   wikipdiaより)

今回のスタート地点、白駒池の最寄り駅「八千穂駅」。

最寄りといっても駅から池までクルマで40分くらいかかります。
7月~9月と10月の土日祝日には無料シャトルバスを運行しているそうです。

ちなみにただいまの気温は30℃。
長野県は避暑地で涼しいでしょう!って思っている方多いですが、真夏は余裕で30℃超えるんですよ。ホント。

…と、線路の方に目を向けるとみなれないちょっとハデめな列車が停車していました。

この列車は「信州DC」の観光列車「HIGH RAIL 1375」です

小諸駅ー小淵沢間を1日3本走る観光列車で、この7月1日より走ってます。
いいなぁ、ゆったりと電車の旅してみたいなぁ…(´・ω・`)

めずらしい電車を見たところで白駒の池に向かいます。(サクサク行くよ!)

道中の風景です。
まあ、山道です。
峠ですのでカーブがたくさんあります。
クルマ酔いのある方は要注意!

なんか霧っぽくなってきた…。雨も降ってきた?

 

で、白駒池駐車場に到着したときにはすっかり雨。
駐車場は思った以上にクルマがいっぱいでした。(長野県外ナンバー多し)
白駒の池は紅葉で有名なんですが、この時期にこれだけのクルマが入っているとは予想外でした。
信州DCの影響かな?

白駒池駐車場
営業期間
4月下旬~11月上旬
駐車料金:普通車¥500 二輪車¥100
連絡・問合せ先
南佐久北部森林組合
〒384-0503 長野県南佐久郡佐久穂町大字海瀬2766-3
TEL:0267-86-4202

こちらの駐車場にはトイレや売店などがあります。

雨が降っているのでカッパを着用、会社支給の熊よけ鈴をつけて準備いたします。

ちなみに写真撮り忘れましたが気温は「18℃」でした。
八千穂駅が30℃でしたので12℃も低い!!
半袖では寒いのでカッパ着用はちょうどいい感じ。

 

さてさて、今回参加する「コケとの出会い観察ツアー」はこちら。

【コケとの出会い観察ツアー】
おひとり 3,000円(税込み) (予約制) 2名より受付
開催時間 10:00~12:00
おやきセット付き

青苔荘(せいたいそう)
〒384-0704
長野県南佐久郡佐久穂町八郡603
TEL:090-1423-2725
http://www.kitayatsu.net/home/koke-kansatsu-tour

「日本蘚苔類(せんたいるい)学会員」である青苔荘ガイドさんの説明を聞きつつ、2時間程度をかけて白駒の池周辺の遊歩道を一周します。
(ただ歩くだけなら1周約45分程度)

白駒の池周辺にはなんと485種類(後に聞いたところによると10種類くらい増えて現在は495種類くらい)のコケが生息しているのだとか。
素人にはてにおえない。

 

それでは、白駒の池 森の中へ入ります。
(写真ではよくわかりませんがこのときは小雨でした)

森に踏み込むとそこは一面、木とコケの世界!

この森は殆どが岩。
そのため、普通の植物は育たないのだそうです。

一方コケには「根」というものがありません(え!?マジ?)
水と光があれば生きていけるのがコケ。
なので、岩と木ばかりのところでも育っていけるんですね。

コケは厳しい生存競争のWinnerなのです。

森の中を歩いていると「倒木」が多いことに気づきます。

倒れた木がいっぱい。
なぜ?

これは「凍裂」という現象が起こる為。

写真を御覧ください。
縦に亀裂が入っている樹木。
これは人間や動物が付けた傷ではありません。

この地域は標高が高く冬になると氷点下20℃にもなります。
すると、樹木の中の水分が冬期間の低温で凍結、膨張して幹を割いてしまうのです。

そして、倒れた樹木に新しいコケの胞子が付着。
この原生林の新しい風景を作っていくのです。

こちらは「もののけの森」と名づけられた場所。

なるほど「こだま」がでてきそうなイメージではあります。

「白駒の池」の風景もご案内。
湖畔にもコケが。

 

池の風景その2
紅葉の季節になると木々がきれいな色を付ける絶好の撮影スポットなんですが、雨模様なので今ひとつ様にならず。ザンネン。


ここで白駒の池周辺に生息しているコケをご紹介。

NO.1 ムツデチョウチンゴケ(雌株)
白駒の池マスコットキャラクター、コケ丸のモデルとなったコケ。
日本固有種。
白駒の池を代表するコケです。
提灯のような形の胞子体(胞子を出す花のようなもの)が平均的に6個でるのでこのような名前が付いたとか。(多くの種は一株に1つの胞子体)


イメージキャラクターのコケ丸はこちら。

ちなみにコケの中で胞子体を持つのは雌株(=メス)だけ。
なのにコケ丸。
ガイドさん曰く「メスなので、コケ丸って言う名前はおかしいんだけど、このキャラクターが作られた当初はみんなコケについて詳しくなかったので(笑)」

 

No.2 コセイタカスギゴケ

No.3 セイタカスギゴケ
さっきのコセイタカスギゴケより大きい。
(比べてみないとどっちがどっちだかわかんないんだけど)

 

No.4 ウスバカブトゴケ
「コケ」とついているが地衣類(ちいるい)の一種。
地衣類は苔ではなくキノコなどの菌類に近い存在とか。(コケの紹介じゃないのかよ!)
でも昔はあまり分類が進んでおらず全部コケとして認識されていた為、そのような名前が付いたとか。
なんかべっとりしていてわかめみたい…
地衣類とコケは生存競争上のライバル。
このウスバカブトゴケは別のコケの上に覆いかぶさり、日光浴の邪魔をしています。

 

No.5 ホソバミズゴケ
通常、ミズゴケは水のそばに生息しているものなんですがこのホソバミズゴケは森林に生息。
保水性が高く、自分の体の20倍の水をためておけるそうです。
保水性をかわれて、昔は脱脂綿としてつかわれたこともあったとか。

 

No.6 ヒロハセンニンゴケ
コケと付いているがこれも地衣類の一種。
キノコのように広がっているので菌類に近いことがよく分かります。

 

No.7 ダチョウゴケ
ダチョウの羽のような形をしているから付いた名前。
でも、多くの学者さんがホントのダチョウの羽を見たことがないので似ているかどうかは「?」だそうで。
コケの和名って結構適当だそうです。

 

No.8 ヒカリゴケ
おおきな木の根っこの下に生えているヒカリゴケ。
ライトを当てるとエメラルドグリーンに光ります。
かなりわかりづらいところに生息してましたのでガイドさんなしで発見するのはむずかしいかと…

 

No.9 ツシマシッポゴケ
動物の尻尾に似てるのでシッポゴケ。
(コケの和名ってほんとみたまんまの名前が多い)
陽光があたる方向にみな一斉に伸びていっている。

 

No.10 ヤグラゴケ
コケと付いているがこれも地衣類の一種。
直立した子器(枝?花?みたいな盃とかパロボラアンテナ状のもの)の中からさらに子器が出ているのが特徴。
これを2段、3段と繰り返して塔みたいな櫓(やぐら)状になるのでヤグラゴケ。

 

No.11 クロゴケ
乾いていると名前の通り黒くなるのでクロゴケ。
乾いている状態に霧吹きなどで水をかけると一瞬で元気になるそうです。
ぜひ、その瞬間を見てみたかったんですが、この日はすごく雨が降っていたので生き生きとした緑色をしていました^^;

以上、白駒の池に生息するコケ(みたいなの)の紹介でした。

さて、もう一つの目的である吉永小百合さん出演の「大人の休日倶楽部」CMの撮影場所を探してみました。

吉永さんが木に付着している「コケ」を見ているシーン。
似た木を発見しましたので早速再現してみます。

大人の旅人倶楽部「白駒の池」編 CM
http://www.jreast.co.jp/company/tvcm/index.html?code=otona41

・・・・ゴメンナサイ。
ぜんぜん再現できてませんでした。

ポーズもアングルも違います。
そもそも、モデルが「カッパ着たおっさん」です。

・・・・いやいや、諦めてはいけません。
次はCM最後のボート桟橋のシーンにチャレンジしてみます。

この場所は白駒の池でも目立つ場所なので間違ってはいないはずなんですが…
全然似てない…

やっぱりモデルが「カッパ着たおっさん」じゃダメなんじゃ~~!!!
( TДT)
女優つれてこいや~~!!!!

・・・

最後は青苔荘さんにて「おやきセット」をいただきます。
なお、「おやきセット」と「コケ丸やきセット」が選べます、とのこと。
「コケ丸やきセット」ってナニ?だったのでそれぞれ1セットずつお願いしました。

こちら、おやきセット
長野県人のソールフード「野沢菜のおやき」とコーヒーでございます。
おやきといったらやっぱり野沢菜です。
(異論は認めません!)
当然のことながら文句のつけようのないお味!

で、こちらが「コケ丸やきセット」

!?ッ

コケ丸がいい味だしてる!

味の方は今川焼きそのものですが、皮がモチモチしていてとても美味しかったです。
コーヒーを引き立てるほどよいあんこの甘さがサイコー。

さて、白駒の池一周はたいへん興味深く面白かったのですが、いかんせん。
雨がひどかった。
二人ともカッパを来ていたにもかかわらずズボン、靴および靴下がビショビショ。

最後の方はこんな感じのどしゃぶりでしたので無理もありません。

で、↑の写真を撮った後にですね、カメラの電源が入らなくなりました・・・

【悲報】 Kのカメラ(私物)、雨で死亡!!

一応、防滴仕様のカメラだったんですが、どしゃぶりの雨には
勝てなかったようです( ;∀;)

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おやつもいただきましたがさすがにお腹いっぱいにはなりません。
(雨やどりで、すこし時間を費やしたので午後2時近くになっていましたし)
山を下りレストラン「アルペンローズ」さんにおじゃまします。

レストラン アルペンローズ
〒384-0613 長野県南佐久郡佐久穂町大字高野町464−2
営業時間:11:00~15:30 17:30~22:30
定休日:毎週月曜
電話:0267-86-5810

地元ではパスタが美味しいことで有名なお店です。
今回は「夏野菜と生ハムのトマトスパゲティ」「ツナと大根のゴマ風味サラダ」を注文しました。

ツナと大根のゴマ風味サラダ
ゴマのドレッシングとツナのハーモニーがとっても爽やかな一品。

写真ではわかりづらいですが、レタスたっぷりで食べごたえ十分。
ドレッシングのおかげかわかりませんが、食べていると清涼感さえ感じさせてくれます。

 

そしてこちらが夏野菜と生ハムのトマトスパゲティ
こちらも写真からはいささかわかりづらいですがナスとパプリカがたっぷり入っていてボリューミーな一品。
実はパスタの下にはたっぷりのズッキーニが入っております。
トマトの酸味がこれまた絶妙!

乗っているのは「パルマ産 生ハム」だそうです。
塩味が聞いた生ハムは夏野菜とのコラボもバッチリ。
とっても熱ーーいんですが(食べててもなかなか冷めない)さきほどのサラダと合わせていただきました。

時期の野菜を使ったパスタはいいですね。
やっぱり、この時期のナスは美味しい、の一言です。

次はクリーム系のパスタもいただきたいところ。

夏野菜と生ハムのトマトスパゲティ 970円
ツナと大根のゴマ風味サラダ    890円

 

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最後はおみやげのコーナー。

野辺山高原ヤツレンの「レアチーズケーキ」。
地元では「ポッポ牛乳」で有名なヤツレンのちょっとした高級スイーツです。
白駒の池駐車場の売店で売っていたので買ってきました。

牛乳にこだわりのある会社ならではの濃厚レアチーズケーキは酸味もありつつ、しっとりとした甘さがとても美味しい。

常温保存可能なので暑い季節のお土産にももってこいです!

高原のさわやかデザート
レアチーズケーキ(1箱・6個入り)      1,300円

これで今回の旅はおしまいです。
県外からお越しの際には、山小屋で一泊し、高原の夜空を満喫するのもおつなものでしょう。

標高2,000メートルの涼しさはエアコンの涼しさとはまったくの別物ですから。
(当たり前)

今回の旅のデータ
歩数:5882歩
歩いた距離:4.6km
消費カロリー:249kcal
使った金額(2人分):16,740円

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